塩害によるボルト折損
ポンプケース修理のためにノズルを外します。
ボルトを回すときにイヤな重さを感じました。3本はかろうじて抜けましたが残り1本、ボルトの頭が折れてしまいました。
原因は塩害です。
塩害は海で使用するとどうしても起こってしまう不具合です。
ボルトの円筒部やねじ部に海水の塩が固まりその影響でボルトが外れなくなります。
どうにかして折れたボルトを抜かなければなりません。
ボルトの首下が長く残っているのでバイスプライヤーを使用ます。
折れたボルトを力強くバイスプライヤーでつかみます。
つかんだところがズレないように少しずつゆすってみます。
初めはビクともしませんでしたが、繰り返しているうちにわずかに動き出しました。
この作業をじわりじわりと繰り返していくとボルトの動きが軽くなり、回すことができるようになり外す事ができました。
ボルトの雄ネジ側には塩があまりありませんが雌ネジ側には塩がついていました。
バイスプライヤーで少しずつ動かしている間に塩が取れたのでしょうか。
今回作業したジェットは2009年モデルです。船体やエンジンルームは非常にきれいで丁寧にメンテナンスされているのがよくわかります。
ポンプケース周辺も塩汚れはなく状態は良いようにみえました。
しかし、見えないボルトのネジ部には海水がにじみ入り、塩が固まってしまったようです。
不具合がなくてもポンプケースなど海水に浸かる部位は定期的に取り外しメンテナンスをしてあげられると良いですね。
ポンプケースのシールとベアリングの交換をおこない、合わせてスーパーチャージャーのオーバーホールもしました。
10年以上まえのジェットですが船体やエンジンの状態は絶好調!これだけメンテナンスをすればまだまだ10年、20年は遊べそうですね。
サービス担当 こんどう