転覆した時のジェットの起こす向きに注意!
不意にバランスを崩しジェットが転覆してしまった時、起こす向きがあるのをご存知ですか?YAMAHA(ヤマハ)Kawasaki(カワサキ)SEA-DOO(シードゥー)の3メーカー共に船体後方に、起こす向きのステッカーが貼られています。
YAMAHA艇
Kawasaki艇
SEA-DOO艇
3メーカー共にジェットが転覆した時に見やすいように、通常時は反転されて貼り付けられています。こうしてみると、画像の3モデルは転覆した時、船体後方から船首を見て、時計回りに回して起こすことが示されています。
では、なぜ時計回りに起こさなければいけないのでしょう???
答えは「起こす向きによってエンジン内部に水が浸水し重大な故障になる」という事です!
ジェットにはウォーターボックスという車でいうところのマフラーが取り付けられています。このウォーターボックスには水が入っており、消音効果や排気ガスの温度を下げています。画像はSEA-DOO GTX 155のエンジンルーム内で、赤い矢印のタンクがウォーターボックスです。取り付けられている位置は、船体左舷側後方です。
外側から見ると、この辺に取り付けられています。
この状態で転覆すると、船体後方からみた時にウォーターボックスが右舷側にきます。ちょっと気持ちが悪いですが、画像を反転してみましょう。ウォーターボックスが右舷側に来ましたね。
この状態で時計回りで起こすと・・・船体が矢印の方向で回転します。この時、水が溜まっているウォーターボックスがエンジンより下側を通るようになり、エンジンルームへ水の逆流が防げます。
これを逆に反時計回りに回してしまった場合、ウォーターボックスがエンジンより上側を通る為、排気の経路を伝ってウォーターボックス内の水がエンジンに逆流してしまう恐れがあります。
このような理由から、転覆した時の起こす向きが指定されています。
まずは転覆させない事が1番大切ですが、万が一転覆してしまった時には慌てず落ち着いて起こす向きを必ず確認してから起こすようにしましょう。
何事にも理由があります!ネオスポーツ
はっとり