水上でしか確認できない異音を探ってみた
朝の冷え込みが身に染みる昨今、
だんだんと持ち込みが増えてきたのが冬期メンテナンスです。
まだの方、お待ちしておりますね。
この冬季メンテナンスをしていると、点検中に消耗部品や、不具合箇所を見つける事は多々あるのですが、
それとは別に、不具合には陸上での点検は問題なくても水上では不具合を感じると言った症状も存在します。
今回の話では冬季メンテナンスの受付時、、
「そーいえば、陸上だと問題なさそうだけど、水上だとエンジン音?かどこかに異音を感じる」
こういった話を聞くと、、お客様の不安を払拭する為にも、乗りに行くことがあります!!
※冬季メンテナンスで毎回テスト走行をする訳ではありませんのであしからず<m(__)m>
モデルはSEA-DOO 260馬力エンジンです。
多少荒れ模様ですが、水上だと感じる異音を探ってみました。
結果分かったこと。。
陸上始動時では「ブルンッドゥルドゥルドゥルッ・・・」←これは正常だな
水上始動時では「ブルンッドゥルッバリバリバリバリッ」←いや、おかしいぞ・・
金属同士がぶつかり合うような音にも感じましたが、どうやらエンジンから発している
音でもなさそうです。
水上でしか確認できないっていうのも、うーん、、
で、いろいろ調べた結果、この部品怪しいんじゃないか。。
これ、ウォーターボックスです
排気排出経路の一つです。冷却水と排気がこのウォーターボックスに入ります。
なぜこのウォーターボックスを疑ったかというと、、
さっきから、中からカランッカランッって音がするんですよね笑
かといって、ウォーターボックスの内部は簡単な迷路のような構造なので異物があっても取れるかどうか。。。
でも原因は何なのか突き止めたい!
こんな時のためにとっておきを出します
内視鏡検査に使うような機械、
画像、動画撮影可能のライトスコープです
このライトスコープを使って、ウォーターボックス内を探っていきます。しばらく見ていくと、、
画質が良くないですが、わかりますかね。ウォーターボックス内の底に鉄片?が落ちています。
これはでかい!15cm以上ありそうです。。
もっと分かりやすく伝えると、こんな感じ。
いつの間にか目視で見えてました笑。ライトコープはもう登場しません。。
しかし、これは取れない・・・
これ、ウォーターボックス内の部品が欠けたんでしょうね
実際に、ウォーターボックスを付け替えたら症状は改善されています。
最初に話した水上だと異音が気になるというのは、
ウォーターボックスに入ってくる冷却水の流れが水上のが活発になるので、この鉄片が暴れていた音だったんだと思います。
しかし、ウォーターボックス内のこういった異物で、排気の排出が制限され、最終的に未燃焼ガスが排気系通路で燃焼するアフタ・ファイヤが起きてしまう事も!、これ、ほんとにありました!
元をたどれば、こういった修理も冬季メンテナンスに持ち込んでいただいたオーナーの、ちょっとした証言で発見することが出来たということも忘れてはいけません
まずは冬季メンテナンスに持ち込んでいただく事、
そして少しでも気になった違和感は、お気軽にお知らせください!
新艇・中古艇ならネオスポーツ!!
冬季メンテナンス受付中!!
鈴木